2022/5/6にBybit(バイビット)がツイッター上で「P2P取引プラットフォームでJPYを取り扱い決定」とお知らせをしました。
このニュースでこれからどんなことが想定されるのか解説します。
P2P取引とは
P2P取引とは個人間取引のこと言います。
上記のツイートは「Bybitは個人間取引の仲介役をやるから、取引プールを満たしてくれる広告主を募集します」と言っています。
「広告主」とあるのですが、この表現に違和感を感じるので「商人」という表現に置き換える方が正しいと思います。
日本円と仮想通貨を交換してくれる人がいないと、個人間取引がスムーズに進行しないため、現在は取引を円滑に進められるよう準備をしている段階です。
BybitのP2P取引でJPYが開始するとどうなる?
これまで日本人が仮想通貨を購入するまでに「日本の取引所」→「海外の取引所」を経由する必要がありました。
しかしバイビットがJPYを取り扱うようになると、もしかしたら状況が一変するかもしれません。
元々、日本の取引所は新規暗号資産の上場審査が厳しいため、新しい銘柄が全然増えない状況です。
日本人としては日本の取引所を利用したいと考えている方が多いと思いますが、実際は海外の取引所へ送金するための経由地として利用されることが多い現状です。
しかし海外の取引所であるBybitがJPYの取引を始めると、上記のような利用方法をしていたユーザーが一気に流れる可能性が出てきます。
一方、2022/4/1からは国内取引所ではトラベルルールが適応され、海外取引所へ送金するのに一定の手間がかかるようになっています。
もしも日本円の取引が、Bybitだけで円滑に完結するようになったら、これは日本の取引所がかなりピンチと言わざろう得ません。
なぜBybitは日本円を扱えるのか?
日本で暗号資産取引業を行うには、金融庁の許可が必要です。
しかし海外の取引所は、日本での活動許可を得ていません。お互いがいがみ合っている状態です。
金融庁からしたら「日本で活動するなら許可を取ってガチガチのガラパゴスルールでやれ」と言っていて、海外の取引所からしたら、優先順位が低い上に、非常に厳しい制限ばかり要求される面倒な審査なんて受けたくないわけです。
今回、Bybitは抜け道のような方法で日本円の取り扱いを開始します。
「取引所と個人間の取引の場合は許可が必要ですが、個人と個人の取引なら許可いらないでしょ」という感じで、取引の場を提供しているだけで、交換業者では無いっと言ってるわけです。
例えるならメルカリで仮想通貨を販売しているようなものです。
ちなみにこの取引方法は、仮想通貨(暗号資産)の関連事業を全面禁止した中国では、主流の交換方法になっています。
禁止されているはずの中国でも、結局抜け道を探して生き残っているということですね。
Bybitの「JPY」P2P取引で考えられるデメリット
手数料が高い可能性
正直、この1点ですべてが決まると思っています。
日本の取引所が提供しているサービスよりも、手数料が同等もしくは安い場合は、一気に日本人ユーザーがBybitに流れていくと想定されます。
しかし逆に手数料が高い場合は、現状の面倒な作業「日本の取引所」→「海外の取引所」がしばらく続くことが考えられます。
怒りの鉄拳制裁が来る可能性がある
もしも手数料が安く多くの日本人ユーザーを獲得した場合、日本の金融庁が怒り出す可能性があります。
技術の発展を阻害するような変な規制をすぐに打ち出すのが我が国、日本です。
ブロックチェーンの技術はこれから発展する分野のため、暗号資産取引を行う以上は常にこう言ったリスクが付きまといます。
まとめ
おそらく日本の取引所より手数料が高いと考えられますが、それでも今後に期待できる良いニュースだと思いました。
こうやってひとつひとつクリプトの未来が明るくなるのは良いことです。
続報に期待しましょう。