仮想通貨のLuna(ルナ)が暴落で考えられる今後の展開

Luna(ルナ)とTerraUSD(UST)の最新情報

テラ生態系復興計画2

17日にLuna創業者のDo Kwon氏によるテラ生態系復興計画2が発表されています。
14日に公開したプランの改正版です。

英語でかかれていることを要点すると…。
・新LUNAを発行する。トークン名はLUNA
・現在のLUNAはLuna Classic(LUNC)とする
・二つのチェーンは共存する。
・新しいチェーンでステーブルコインは発行しない

新LUNA10憶トークンの配布

  • 25%-賭けられたガバナンスによって制御されるコミュニティプール
  • 1%-EssentialDevelopersの緊急割り当て。ロックアップなし
  • 4%-重要な開発者(1年間の崖、その後4年間の権利確定、ローンチトラクション後に付与)
  • 35%-すべての結合/非結合ルナ、「攻撃前」スナップショットでのTFLを除く
    • ルナが1M未満のウォレットの場合:1年の崖、その後2年の権利確定
    • ルナが100万を超えるウォレットの場合:1年の崖、その後4年の権利確定
  • 10%-「ローンチ」スナップショットでのルナ保有者(ステーキングデリバティブを含む)-10%はジェネシスでロック解除され、90%はその後2年間で権利が確定しました
  • 25%-「ローンチ」スナップショットでのUST保有者-10%はジェネシスでロック解除され、残りは2年以上にわたって権利が確定します


タイムライン

  • 05/17-発表
  • 05/18-ガバナンス提案が出ました
  • 05/21-Terra Coreのリリースがカットされ、バリデーターがネットワーク起動手順を利用できるようになりました
  • 05/25-エッセンシャルアプリ開発者の登録が完了しました
  • 05/27-最終起動スナップショットから作成されたジェネシスファイル
  • 5 / 27〜ネットワーク立ち上げ


5/18に投票が開始しされ、提案が認められればこれらが実行されていきます。

筆者は、前回発表された「テラ生態系復興計画1」の時点で、UST保有者の分配が40%となっており、多く感じたので少額入れました。今回のプランでは25%に変更されていました。
またこれだけの事件が起きたので、新LUNAが受け入れられるかは分かりません。しかしLUNAのエコシステムやコミュニティーがこのまま沈むとも考えにくいため、まったく何もしないのはもったいないかなと思って入れています。さてどうなることやら。

各チェーンがLUNAエコシステム誘致へ

COINPOSTに気になるニュースが出ていました。

ポリゴンやファントム、LUNAエコシステム争奪戦に

BNBチェーン、LUNAエコシステムを誘致へ

どちらもLUNAからのエコシステム移行を積極的に支援していく考えを示しています。
これはかなりLUNAが厳しくなりそうですね。

Luna(ルナ)とTerraUSD(UST)はなぜ暴落したのか?

仮想通貨ランキングでは上位にランクされ、時価総額4兆円は超えており、人気を集めていた韓国発の仮想通貨Luna(ルナ)は、ほぼ1日で無価値となってしまいました。

5/7までは1万円以上の価格が付いていましたが、5/13現在の価格は1円台で、その数時間後1円を割りま,

そのまた数時間後は0.0042になっていました。

今回の暴落は、Terraform Labsが運営しているLUNAが、価格を下げることで始まりました。
Terraform Labsが運営する仮想通貨には、米ドルの価格と連動するように作られているTerraUSD(UST)とLuna(ルナ)の2つがあります。

仮想通貨と法定通貨が連動する仕組みは、度々議論に挙がっていましたが、基本的にステーブルコインは、裏付けとして時価総額と同等以上の法定通貨を用意することで、価格を担保しています。
TerraUSD(UST)の場合、その担保が仮想通貨のLunaだったのですが、最近の仮想通貨の地合いの悪さで、Luna時価総額がTerraUSD(UST)の発行量に近づいていました。

そうなった時あなたならどうしますか?
普通ならTerraUSD(UST)は手放してしまいますよね。

もしもLuna時価総額がTerraUSD(UST)の発行量を下回ってしまったら、担保するお金がないことになります。

ステーブルコインは、発行元が発行量と同等の法定通貨を用意しているから、誰もが信用して利用をしています。

今回は裏付けされているLunaの価格が下がることで、法定通貨の担保に信頼が揺ぎ、起こった出来事でした。

細かいことを言うと、Terraform Labsは担保としてビットコインも用意していましたし、LunaとUSTで1ドルのバランスが取れる仕組みもあったため、物事はもっと複雑なのですが、大まかな概要はこんな感じです。


意図的に狙って今回の暴落を引き起こした人物がいるようです。
もっと詳しく今回の流れを追いたい方はこちらを参考にしてください。

今回の出来事を解説した英語の長いスレッドがあり、それをわかりやすく翻訳してくれています。
正直、話の内容は難しいです。

Luna(ルナ)とTerraUSD(UST)は今後どうなる?

Luna(ルナ)

Lunaの復活は今後あるのかがツイッターなどで議論されていますが、大方このまま電子ゴミになるという見方が大半です。

中には「少額でロングすれば夢がある」などと宝くじ感覚で購入しているユーザーもいます。

しかし主な取引所が上場廃止を行っていることも考えると、大方の予想通り藻屑となって電子の海を漂うことになりそうです。

仮に上がってきたとしてもLunaの役目はUSTの買い支えになるため、切り離さないと上がりようがないと思います。(現在買い支えは切り離されています)

5/15追記 バイナンスが、BNBでのみ取引再開したのをきっかけに価格を上げています。

・Lunaの価格が底値から何百倍と価格を上げてきました。
バイナンスのチャートで確認できた底値:0.00000112ドル=0.0001456円(時価総額10億円相当まで下がった計算)



TerraUSD(UST)

これを書いている時点で21円と大きくペグを外しているのは分かるのですが、今後どうなるかはわかりません。

追加情報がありました。(こちらはプラン1の情報です。プラン2は「最新情報のコーナー」で解説しています)
USTを保有していると今後登場する「新規Luna」がエアドロされるという情報です。(真偽不明)

https://twitter.com/stablekwon/status/1525238424013115393?s=20&t=7lmHEXjMt0ybONMZlv1eoA

コミュニティのために前進するための最良のステップについて、Agoraには複数の提案があります。それらの多くを読んだ後、最良のステップは次のとおりだと思います。

リンク先である「テラ生態系復興計画」の一文
Terraコミュニティは、コミュニティと開発者のエコシステムを維持するためにチェーンを再構成する必要があります。
バリデーターは、ネットワークの所有権を1Bトークンにリセットし、以下に分散する必要があります。
新しいネットワークのアップグレード時に、UST保有者に比例して4億(40%) 。UST保有者は可能な限り全体を作る必要があります。

全文掲載すると長くなるため省きますが、要するにLunaを新しく10億トークンで作り直して、そのうちの40%はUST保有者に配ると言ってるみたいです。

創業者が言っているのでやれないことはなさそうですが、どうでしょうか?

他のステーブルコインは大丈夫なのか?

ステーブルコインは他にも、Tether(USDT)やUSD Coin(USDC)など多数あります。
裏付け資産がどうなっているのか調べました。

Tether(USDT)

実はUSTの価格が下がった後に、一時不安定な動きを見せました。USTで抱いた不安が、USDTまで広がったためと思われますが、すぐに安定しています。

USDTは一時裏付け資産が本当にあるのか疑惑が向けわれていましたが、現在は監査が行われアメリカ政府の規制下にあるため、それが安心材料となっています。

COIN POSTの記事に分かりやすく記載されています。
米テザー社が裏付け資産を適時開示、CPの割合は減少

今回の暴落でもそれなりに安定しているところを確認できたため、一定の安心感は持って大丈夫じゃないでしょうか。

USD Coin(USDC)

USDCは裏付け資産の透明性を明確にしようとしています。
具体的に米国の規制下にある金融機関の分離保管口座に保有し、流通しているUSDCと少なくとも同等の公正価値を持つドル建て資産によって裏付けを行っています。このような分離保管口座は独立系の会計事務所による証明を受けています。

下記で毎月レポートを提出し、裏付け資産の証明を行っています。
https://www.centre.io/usdc-transparency

USDCは安心材料が揃っていると思いました。

Dai

担保率が160%以上あり、そのほとんどがUSDCとイーサリアム(ETH)のため、安定度がLuna以上にあります。

翻訳
結果は次のとおりです。メーカープロトコルは、164%の担保比率と数十億の流動性準備金を備えた、健全で流動性のある溶剤です。すべてのダイは過剰担保されており、そのペグはこの分散型プロトコルと同じくらい強力です。



一定の危険性はあると考えている

今回、ステーブルコインの仕組みをちゃんと理解するために調べましたが、一定の危険性があるのを確認できたと思いました

なぜなら担保する資産は持っていても、瞬時に仮想通貨や法定通貨に変える資産を100%以上で持っていない場合があるということが確認できました。
例えばUSDTがすべて両替されることは考えにくいですが、仮にそうなった時は対応できないはずです。今回よりも急激な下落局面に直面した場合、なにが起こるかわかりません。

また裏付け資産は、現金などのリスクが低いもので構成されているかが重要という事も分かりました。
すぐに仮想通貨や法定通貨に変えられないものの割合が高いほどと、リスクの高いステーブルコインとなります

しかしDaiの担保率は凄いですね!かなり安定性がありそうですが、急にビットコインが半値以下になる状況とかではない限り、安心できそうです。

とはいえステーブルコインは、今の仮想通貨業界に無くてはならないものとなってきています。
きちんとリスクを把握して利用したいところですね。

無担保アルゴリズム型ステーブルコインについて

今回大暴落を起こしたLUNAは、無担保アルゴリズム型のステーブルコインです。
通貨の発行量を調整し、需給バランスを安定させるアルゴリズムが採用されていました。
メリットは担保を必要としないからこその利率の高さですが、机上の空論であることが判明したように感じます。

また上記で紹介したUSDTやUSDCは、担保型のステーブルコインです。
法定通貨や仮想通貨などの、裏付け資産が十分用意されて価格を担保しています。

ステーブルコインには主にこの2種類があるのですが、LUNAの他にも無担保アルゴリズム型のステーブルコインは存在します。

そして様々な人たちが「無担保アルゴリズム型のステーブルコイン」は危険だと言っていることが分かりました。

イーサリアム創始者であるブテリン氏が、ツイッターでLUNAについてコメントしています。
要約すると「LUNAが約束している米ドル20%の収益率はバカみたいな話だ」ということでそんなものは続くわけがないと言っています。

カルガリー大学でビジネス法規制の助教を務めるライアン・クレメンツ氏(Ryan Clements)は2021年10月に「Built to Fail(失敗するように構築)」というアルゴリズム型ステーブルコインの論文を発表しています。

概要:アルゴリズムのステーブルコインは本質的に壊れやすいものです。金融工学、アルゴリズム、市場インセンティブを使用して参照資産の価格をペグしようとするこれらの無担保デジタル資産は、まったく安定していませんが、永続的な脆弱性の状態で存在しています。

この方いわく、歴史的に見てもすべてのアルゴリズム型ステーブルコインは、需給が無くなると崩壊するようにできているそうです。

LUNAの繁栄があったからこそ、多くのプロジェクトに対して悪い見本となっている可能性があります。
そのようなステーブルコインはショートのチャンスだと思いますが、いつ崩壊するかはわかりませんよ。
投資はすべて自己責任です。

LUNA以外の無担保アルゴリズム型ステーブルコイン

Neutrino USD(USDN)

1ヵ月以上ペグを外れています。チャートを確認すると、あやうくLUNAと一緒に墜落しそうになっています。

気になるので少し調べたのですが、WAVESとNSBTという仮想通貨でステーブルコインの裏付け資産を担保しているとのことですが、今回の騒動でどちらもかなり価格を下げていました。

かなりギリギリで持ち直した感があります。仮想通貨の暴落が続くと第二のLUNAになりそうな予感がします。

DEI(DEI)

5/16から5/18現在までペグを大きく外しています。
詳細は調査中。

Magic Internet Money(MIM)

詳細は調査中。

Frax(FRAX)

詳細は調査中。

Lunaの関連コインについて

Luna財団がAvalanche(AVAX)を持っているので注意という話がでているのですが、持っている量がAVAX時価総額の1%もないから大丈夫という話もあります。

どのくらい保有しているのが、裏取りたくて色々調べたのですが、分かりませんでした。

5/16に追加情報が出ました。
Luna財団の公式ツイッターで、現在の残金を公表しています。

ざっくり日本円に計算してみると、BTC12億円、AVAX85億円、BNB15憶円、UST295億円、LUNA1億円未満といったところです。

AVAXの時価総額1兆円以上ですし、このぐらいの金額になってしまうと、LUNAが発端で関連コインが暴落や暴騰を起こすのは考えにくいですね。

財団は、残りの資産を使用して、最小の所有者である$USTの残りのユーザーを最初に補償することを検討しています。さまざまな配布方法についてはまだ議論中ですが、更新は間もなく行われます。

LUNA財団はこのようにもツイートしています。
400憶円ほどの金額が残っているので、どのように使用されるのか注目です。

LunaとUSTの上場廃止情報

Binanceは、5月13日午前12:50 UTCに、次のスポット取引ペアの取引を削除して停止します。
🔸 BTC / UST
🔸 LUNA / UST
🔸 ETH / UST
🔸 BNB / UST
🔸 UST / USDT
Binanceは、5月13日午前1時30分にBUSD-Margined Perpetual Contract:LUNA/BUSD取引ペアの取引を削除して停止します。

Binanceは、2022年5月13日午後2時UTCに、次の取引ペアのスポット取引を再開します。

🔸 LUNA / BUSD
🔸 UST / BUSD

上場廃止したと思ったら、すぐにBUSDに限定して取引可能になりました。現物のみ。

ポジションを持っていた方は強制決済されたそうです。

Bybitも取引を再開しています。

気になるニュース

GAM Holdingという大手資産運用会社がUSTの救済に名乗りを上げているニュースが出ています。

https://finance.yahoo.com/news/gam-holding-could-terras-white-220000404.html

大手資産運用会社GAMHoldingAGは、Lunaステーブルコイン(UST)のサポートを支援するためにTerraform Labs(Terra)と交渉中であることを発表しました。GAMは、現在の売却期間中にUSTの過剰供給を吸収するために、20億ドルから30億ドルの投資が見込まれています。この動きは、USTの米ドルへのペッグを再確立しようとしています。

えっ、ってことは交渉が上手く進むと米ドルの価格に戻るってことなんでしょうか?

5/14追記

上記のニュースはフェイクニュースだったようです。

GAM Holding AGが公式サイトでプレスリリースを出しました。

GAM Holding AGは、LunaステーブルコインをサポートするためにTerraformLabsと交渉中ではありません 5月12日の英国時間23.00に、GAMHoldingからのプレスリリースが発行されました。話には真実がなく、GAMはプレスリリースを発行しませんでした。GAMは、プレスリリースの配布を厳格に管理しており、このストーリーの出典と、それがどのように公開されるようになったのかを調査しています。

Lunaのコインは価格が下がったら魅力がないんですかね?
普通にどこかの企業が欲しがってもおかしくはないと思うのですが…。

小ネタ

Lunaの創設者が壮大な前フリを言っていたそうです。

ツイート翻訳
9日前のインタビューで、 $UST & $LUNA創設者のドクォンは「(コインの)95%が死ぬだろうが、(彼らが)死ぬのを見るのも娯楽だ」と言った。 今日、彼のコインは99%下がっています。

絶対自分は大丈夫と思っていたんでしょうね。

青汁王子がLUNAに参戦していました。

5000万円入れてすでに原資は回収済みだそうです。

最新情報を集めるためのアカウント

最新情報を知るにはツイッターを見るのが一番早いです。
特に注目しておきたいアカウントをまとめました

Terra (UST)のアカウント
運営がなんとかしようと色々ツイートしているので、こちらで最新情報をご確認ください。



バイナンスCEOのアカウント



Luna創業者のDo Kwonのアカウント

総評

時価総額が4兆円もある仮想通貨が無くなる瞬間を目の辺りにして、驚きや興奮や悲しみという訳の分からない感情になってきました。

このような何が起こるか分からない仮想通貨では、分散投資って大事なんですね。

今回の出来事に何も乗っかることができなかったので、もっと思考を深くして、次に起こることを想像し、チャンスを狙おうと思いました。

Luna市場取引の68%がバイナンスで行われています。
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